進級しました! Part2
口頭試験。Examen oral。(いぐざまん・おらる)
でもフランス語は末尾のアルファベットを発音しないので、
「いぐざま・おらぅ」みたいに聞こえる。
前回の「筆記試験」に引き続き、二つ目で最終の「口頭試験」。
当日、「(前回)最初のに1時間授業したし、その内容がもしかしたらまた試験直結かもだし」
なんてタカをくくっていた私。(もう祈ることすらしていない)
当日、大好きな真紅のコートに袖を通し颯爽と登校。
なぜそんなに気分が良かったのかは不明だけれど、
「山」だと思っていた筆記試験が、思いの外『できた(気がした)』からかもしれない。
そしていつもの教室「SALLE 23」に入室。(SALLE=サレ、お部屋のこと)
前回同様、「試験監督」の先生がやってきて何やら説明している。
どうやら「すぐに試験を始めます!」だと理解。
ってえ?もしもし?すぐですか?1時間は授業(試験対策の)ではないのですか?(祈る時間がない)
祈ることもやめてしまった私は、もう神頼みもできない。危機一髪・断崖絶壁・背水の陣。
しかもどうやら「二人組になり、1組ずつ入室するように」らしい。
FIRST COUPLEは、クラスの中でもダントツに出来のいい「エリートカップル」!
*いや、本当にカップルなわけじゃないけれど偶然男女のペアでした。
10分?いやもっと経った?頃に二人仲良く笑顔で退室。
待ち構えていた我々はもちろん、「何を聞かれた?どうだった?」と質問ぜめ。
「絵を見せられて簡単な質問と、簡単なやりとりをさせられた!」
と言われ、「ああ、そんなに心配することないんだわ!」と前向き楽観的にリラックス。(祈ってない)
そして二組目が入室。三組目の我々(私とエジプト人ガール)は、なんとなくやりとりの練習。
程なくして二組目が退室、我々の番。呼ばれるまで待機する間、二組目のガールズに質問。
やはり「二人で簡単なやりとり?それから絵を見せられた」と言う。
これはもうきっと、それほど難しくないに違いない!(もう祈らない!)
そして呼ばれる。運命の扉(教室の)を開く。
真剣な眼差しで名前とそのスペルを確認、簡単な質問をそれぞれに投げかけて来る、先生。
真剣というよりもっと、冷たい目。(祈りたい!)
「そろそろ絵を見せられるのかな?地図かな?なんだろう」と思っている私の前に差し出されたのは、
”文字だけが書いてる一枚の紙”。
「え?ええぇ、ええっと、写真とか見せられて質問するとかじゃないんですか?」
もうこの段階で頭は真っ白。
その紙に書かれている内容でわからない単語があって「これわかりませんが?」と言って見たものの、
『そこに書かれている通り(話しをしてください)』と。
あぁ、神様。ごめんなさい!やはり祈ることをやめてしまうと、こんな仕打ちにあうのですね!
と考える間も無く、冷たい空気の中、なんとか質問を絞り出し会話を続けようとする私。
それから、それに答えようと、質問を出してこようとする彼女。
一気に戦場のような空気感になるかと思いきや、冷たい緊張にかられていたのは私だけ。
エジプシャン・ガールは6ヶ月の身重で、春に生まれて来る赤ちゃんの話で盛り上がっている。
あぁ、私もお腹が大きければ(いや大きいけど大きさが足りない!)そんな話題を提供出来たのに、と。
そんな感じで規定時間が過ぎTIME OVERならぬ気分はGAME OVER、、、、。
退室した私たちを待っていたのは、もちろん後続組からの質問。
「我々には絵を見せられることはなかった、一枚の紙(指示)にしたがって会話をすることだった」と。
そしてもちろん「それはとても難しく、私にはハードルの高い内容だった」と付け加えることも忘れず。
勉強もせず予習もせず祈りもしなかった私に与えられたのは、
10分間針のむしろに座らされるのと対して違わない「苦行」。
でもとにかく終わった!終わったのだ。
長い長い戦い(?)だったが、とにかく終わった。
泣いても笑っても、もうできることはない。(いや、こういう時こそ祈ろうよ)
そんな訳で、筆記試験で調子にのった私へ、神様のバチが当たったのかもと。
まぁ泣いても笑っても(祈っても祈らなくても)、数日中には結果が出る訳だし!と
その後お気に入りの古着屋まいりましたとさ。
*その話はまた今度!